【景気とタイミング】コロナで不況でも、転職活動は今始めて大丈夫

新型コロナウイルスが感染拡大した2020年の上半期は、求人数がガクッと減りました。
当時から、そして2021年現在も、転職希望者からはこんな相談が相次いでいます。

今って、転職活動しても意味あるんですか?景気が良くなるまで待った方がいいんでしょうかね・・

10社に応募したけど、1社も面接に進まなくて・・これってコロナのせいですか?

景気が回復するのって、いつ頃なんでしょう?何年もかかるなら、もう今の会社でやっていくのは無理そうで・・。
実は、コロナとは無関係に・・2019年の下半期から、転職市場の景気は傾いていました。(税制の問題などで)
コロナショックが、拍車をかけてしまった感じですね。

▷ 大手人材企業にて、社会人向けにキャリアコンサルを行っています(現役プロエージェント)
▷ 人材業界6年目、延べ3000名以上のキャリア相談を受付。
▷ 以前はブラックベンチャーで営業課長。月残業250時間で消耗経験もあり。
この記事では、転職エージェントが「経済と転職の景気連動」について解説していきます。
シンクタンクが発行する「経済回復の見通しレポート」を参考に、簡単に紐解いていきますので、ご参考ください。
結論からお伝えすると、好景気の訪れは2023〜2025年と予想されます。
ただ、日本全体では不景気でも、転職は可能です。ニッチな転職需要も出てきます。
気長に現職で待てる人は良いですが、年齢が1歳増えるごとに、転職ハードルは上がります。
今の職場で何年も耐えられそうにない方は、転職活動の開始をオススメします。
一つの見解としてお役立ていただければ幸いです。
コロナウイルス感染拡大前の水準に景気が回復することを、この記事では「アフターコロナ」と呼びます。
【景気とタイミング】コロナで不況でも、転職活動は今始めて大丈夫
コロナは多くの企業、業界を不況に立たせました。
求人数が減ったことも事実です。
しかし、今の会社に不安や不満があれば、転職活動自体は今日から始めてOKです。
理由として、好景気が訪れるタイミングがちょっと遅いです。
年齢の都合で”待っていると逆に転職ハードルが上がる方”が多いためですね。
みずほ総研「経済回復の見通しは2022年半ば頃」
みずほ総合研究所によると、このように経済の見通しがなされています。
”日欧は 相対的に消費・投資に慎重で、コロナ前の水準に戻すのは2022年半ば頃に(詳細)”
レポートは長いので、日本に関係する部分を簡単にまとめました。ざっくり、こんなことが書かれています。
- ワクチンの普及には、1年くらいかかりますよ
- 日本はGoToトラベル延長が個人消費を押し上げたけど、コロナ前の水準には戻らなさそうですよ
- 外食、旅行、娯楽などの一部制限は2021年も続きそうですよ
- 給料や雇用の回復も緩慢なので、依然として家計がキツそうですよ
- リモートワークやオンライン消費はアフターコロナでも継続しそうですよ
日本政府も色々施策を打ち出していますが、雇用や給料の回復が見込みづらいですね。2021年中に好景気になることは難しそうです。
転職の好景気は2023年以降と予想
肝心の転職市場ですが、「好景気」にまで上がってくるのはプラス半年後ではないかと考えられます。
- 経済回復の見通し:2022年半ば
- 転職の好景気:2023年上半期〜2025年
日常生活を送る上での景気が回復した後に、転職市場が遅れて盛り上がってくるイメージです。
経済の回復と転職市場の好景気が、同時にやってこない理由
人材業界の特徴として、経済が不況に陥ると、他の業界よりも真っ先に業績が下がります。取引各社が、ビビって人を募集しなくなるためですね。
一方、経済が回復し始めても、人材業界は他業界よりも業績の戻りが遅いです。取引各社は、「コロナ禍でも業績が好調になり始めたら、人を大々的に募集したい」と考えるためですね。
具体的には、景気の良い採用活動は以下の段階を踏んで始まります。
- 決算発表・株主総会で良い業績を報告する
- 株主からの信用を確保しつつ、もろもろの資金を準備する
- 予算の何割かが、採用に充てられる
つまり、経済が回復したからといって、即座に採用予算が増やせるわけではないんですよね。
数年後の未来予想ですが、「景気が良くなったのに、私は思ってたより書類や面接に通らない!!」とガッカリする方は一定数いるはずです。
【転職チャンス】コロナ禍で発生する、新たな採用の需要
2023〜2025年というのは、あくまで「好景気」の予想です。
実際のところ、転職チャンス自体は2021年にも転がっています。
- コロナ特需が発生し、かなり儲かっている
- 部署の統廃合や人員整理を行い、新しい採用が必要になった
- 会社が苦境なので、●●なスキルをもった人材が絶対に必要
「コロナ禍だから、採用したくて」という企業もいます。
日本全体では経済回復まで時間がかかっても、転職のチャンスがゼロになったわけではありません。
コロナ禍であっても、1歳でも若い方が転職しやすい事実は変わりません。
市場の景気が良くなっても、自分の採用ニーズが下がったのでは、元も子もありませんね。
現職に不安や不満があれば、少しずつでも転職活動を始めてみてください。
余談:コロナ禍はブラック企業と出会わない?
採用手法はいくつかあります。ハロワ、転職サイト、転職エージェントなど。
この中で、転職エージェントは最も採用費用のかかるサービスです。(企業目線で)
コロナ禍では、資金繰りがすでに最悪の企業は転職エージェントに紹介を依頼できません。
また、「入社させては、辞められて」を繰り返している企業も、現在はなかなか転職エージェントを使いづらいでしょうね。
100%ではないにせよ、転職エージェントを使うと、今はブラック企業への入社リスクが下がるかもしれません。
今の会社に不安や不満があれば、とりあえず別の3社と面接で会ってみると捗る
「数年先にならないと、景気が回復しない」と言われて、げんなりする人もいると思います。
そういう方は、きっと今の会社に不安・不満を抱えていますよね。
コロナ禍での企業の対応をみて、転職を考えた方もいらっしゃいます。
そんな方は、試しに3社と面接で会ってみると良いです。
理由は、こんな感じです。
- 転職活動は最初から最後まで無料で行える(お金で損しない)
- 今の仕事でイライラしたり、苦しみながら働き続けるストレスを見過ごさないでほしい
- 自分のスキルや経験に対して、市場価値がわかる(受かる、受からないを体験するので)
- コロナ禍で出てる求人は「採用資金に余裕がある」「積極的に投資してる」のどちらかであるケースが期待できる
- 転職するかどうかは、”転職できるかどうか”が分かってから考えればOK(面接合格する前に考えてても、悩みが解決されない)
未経験の仕事がしたければ、1歳でも若いうちに転職活動をスタート
繰り返しになりますが、1歳でも若い方が転職で有利です。
残念ながら、多くの日系企業は「実務経験があるか、年齢に相応しい肩書きがあるか」という既成事実を欲しがります。
私は転職エージェントですが、「スキルも人柄も抜群なのに、実務経験や肩書きがないから落選になる」という方を多くみてきました。
業務はできそうなのに、「やってないから」というだけで落選になる事実は、とても残念に思います。
転職活動にコストはかかるが、リスクはない
転職活動には、時間と労力がかかります。
しかし、リスクはありません。(転職活動中ということを、現職に伝えなければ!)
転職をしてから損をすることはあります。なので、転職自体にはリスクが伴いますね。
しかし、そうならないために「合格した時にめっちゃ考えれば良い」と思います。
肝心なことは、まず採用オファーを勝ち取ることです。
不景気で辛気臭い話がたくさん聞こえてきますし、選考の通過率が芳しくない人もいると思います。
しかし、「人生で一番若いのは今日だ」と思って、ぜひ粘り強く転職活動を行ってみてください。きっと、数年後の自分に感謝されるはずです。
参考記事
最後までご覧いただきありがとうございました。
当ブログでは、今後も転職希望者を応援する記事を更新していきます。
今回の記事が参考になりましたら、次回は「キャリアリティ」と検索いただければ幸いです。
また、こちらの記事も併せてご参考くださいませ。
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