「志望動機がない」という状態から抜け出すための3ステップ【転職面接】

こんにちは、仁井貴志です。
普段は転職エージェントとして働いています。
面接に臨む顧客から、「志望動機」について、このような相談をいただくことがあります。

・今の会社を辞めたい理由はあるけど、新しく面接受ける会社に入りたい明確な理由はぶっちゃけなくて…(強いて言えば待遇とか社格)
・でも、「志望動機がない」とは言えないし、どうすれば…?
他にも困っている方が多そうなので、今回はこんな悩みを解決できる記事を用意しました。
この記事を読んで分かること
- 志望動機がない、という状況から抜け出せる
- 初めて面接を受ける企業の面接でも、事前準備が10分くらいで済む
3分くらいで読めますので、このまま読み進めて頂ければ嬉しいです。

▷ 大手人材企業にて、社会人向けにキャリアコンサルを行っています(現役プロエージェント)
▷ 人材業界6年目、延べ3000名以上のキャリア相談を受付。
▷ 以前はブラックベンチャーで営業課長。月残業250時間で消耗経験もあり。
「志望動機がない」という状態から抜け出すための3ステップ【転職面接】
面接や書類応募時に、「なぜ当社を志望されたのですか?」という質問に答えなくてはならない時があります。というか、ほとんどの企業が面接で訊いてきますね。
「正直、志望動機なんてないんだよなあ」という方は、以下の方法で準備を進めてみてください。
1.ざっくり、何をしている企業なの?
2.どういう想いで運営されているの?
3.私の経験の、何がどう活かせそう?
それぞれ、詳しく解説していきます。
前提:「志望動機がない」という状態について
「志望動機がない」と思う方は、以下のような気持ちであることが多いです。
・今の会社を辞めたい理由はある
・でも、面接を受ける企業でなければいけないような、崇高な志望動機はない
・ぶっちゃけ、転職理由が払拭できるなら、どこでもいい
本音は、思っている分には全く問題ありません。ぶっちゃけ応募して初めて存在を知った企業もいますし、「会ってもいない人と結婚したい」とか普通に思えませんよね。だから、志望動機は思いつくのを待つのではなく、志望動機を作るための理論を押さえた方が明らかに楽です。
面接はあなたを採用させに行く場なので、相手が納得する志望動機を話すのがやはりベターですね。
ステップ1.ざっくり、何をしている企業なの?
まずは、企業がざっくり何をしているのか把握しましょう。
チェック項目はこちら。
・どういう業界の企業?
・その企業の”顧客”は誰?(個人か法人か、法人ならどういう事業を行なっている企業?個人ならメイン顧客の性別・年代・年収は?)
・顧客に、どういうサービスを提供している?
・会社は何年何月にできて、今の売上高と従業員数は?
・ついでに、平均年齢と男女比も分かる?
情報は、企業のHPや応募の際の求人情報から探しましょう。
企業研究のコツ 企業HPでは「新卒採用ページ・株主向けページ」も探してみてください。HPをよく作り込んでいる企業だと、学生や投資を考えている方向けに分かりやすくサービス概要を載せています。
その企業の概要が分かったら、こう考えましょう。
・それって、自分からすると単純に●●で素敵じゃない?
これが、「業界・サービスへの興味関心」です。志望動機を話す際の先頭で話すものですね。
業界研究とか、ぶっちゃけいらないんですよ。人事からすれば「外部の素人が何分かったような口きいてんねん」て感じで。あなたがその会社のサービスを素敵だなと思えば、それを話せばOK。
どういう理由で企業の業界・サービスへ興味を持っているのか伝えれば、その後の志望動機に繋げやすいですよ。
ステップ2.どういう想いで運営されているの?
企業の概要が分かったら、組織や人の想いに触れましょう。HPの中で、こんなページを探してください。
・企業理念、経営理念、グループ理念
・ビジョン、ミッション、バリュー
・トップメッセージ、社長挨拶
上記のページには、「何を大切にして企業が運営されているのか」が書いてあります。企業の性格(価値観・社風)と言える部分ですね。企業の性格が分かったら、こう考えましょう。
・共感できる部分は、どうして共感したのかな?
これまでの就業経験を思い返して、企業の理念に共感する理由を見つけられたらGOODです。
企業の想いに触れる重要性
あなたが特定の人と仲良くなりたかったとして、相手の性格を知ることは必須ですよね。
性格は、会話を続けることで徐々に分かってきます。しかし、会う前でも写真で顔つきを見れば、ちょっと性格が想像できませんか?
企業は、人と違って目に見える”顔”がありません。とはいえ面接を「企業の性格を知るための時間」として使っていると、的を射ない発言になったり、時間が足りずに落選となってしまうかも…。
このため、出来ることなら面接の前に「企業の性格」を知っておきたいわけです。面接前に企業の性格を把握しておけたら、面接での落選リスクが下がります。
説明補足 相手の性格を知らなければ、告白は成功しませんよね。ファッションが好きな方にはセンスや努力を褒めるべきですし、勉強が得意な方には結果や習慣を褒めるべき。 企業も同じで、「何を大切にして運営されているのか」を知れば、外さないアプローチ(志望動機)ができるようになります。
ステップ3.私の経験の、何がどう活かせそう?
企業の性格が分かったら、改めて募集内容を確認しましょう。HPではなく、応募したサイトなどから求人情報を見てください。チェック項目はこちら。
・配属予定の部署名と構成(社員数・年代・性別)
・業務の内容(何をするのか、社内外の誰と関わるのか)
・働く上で何を評価されるのか(数字など目に見える評価指標は?)
上記を100%回収できないこともありますが、転職エージェントからの紹介を経由して応募している案件なら、率直に質問するのがオススメです。募集ページに書いていない情報を持っていたりします。
企業の性格が分かったら、こう考えましょう。
・業務の中の●●の要素は、自分が経験がない・浅いため、■■のような努力をして早く適応したい
自分の就業経験を要素分解して、「何の経験はすぐ使える?」「何の経験がちょっと足りない?」と把握しましょう。
面接では、「自分の●●な経験も、御社での業務に活かせると考えており・・」などと話せばOKです。
戦力であることを伝える意義について
中途採用なので、企業は即戦力の人物を迎え入れたいと考えています。完全に経験がマッチした経験者ばかりはいないので、未経験要素があっても採用を検討しているだけです。(本音を言えば、競合他社で活躍してるような方が欲しいわけですね)
このため、業界や職種が未経験な企業の面接へ臨む際も、「素人で、できないので、教えてもらいながら頑張ります」なんて言ったら絶対NGです。未経験なりに「私の●●の経験なら、■■という形で今回の募集内容でも活かせると思っていて・・」とプレゼンすれば、コロナ禍でもライバルを押しのけて採用枠を勝ち取れるかもしれません。
注意 気優しくて自分に自信がない方ほど、面接で不利です。「志望動機」はあなたの本音アンケートではなく、企業が喜ぶ言葉を選んで的当てするゲームだと考えた方が損しませんよ。 「手持ちの経験をどう活かせば企業に貢献できるか」という視点で考えると捗ります。
要点を抑えて企業研究すれば、志望動機は簡単に作れる
今回は、志望動機がない方向けのハウツーについて解説しました。
改めて要点のみお伝えすると、こちらになります。
ステップ1.ざっくり、何をしている企業なの?
・それって、自分からすると単純に●●で素敵じゃない?
ステップ2.どういう想いで運営されているの?
・共感できる部分は、どうして共感したのかな?
ステップ3.私の経験の、何がどう活かせそう?
・業務の中の●●の要素は、自分が経験がない・浅いため、■■のような努力をして早く適応したい
ステップ1〜3までを纏めて1分前後で伝えたものが、「志望動機」になります。
HPや求人情報の見る場所は決まっているため、慣れたら1社10分くらいで企業研究ごと完了しますよ!
志望動機の詳細な作り方についてですが、以前の記事で実際の企業を例に挙げています。よければ併せてご参考ください。
参考:面接の志望動機の作り方【5分でできる構成・例文付き】
参考:大手企業に転職するための3つの方法【転職エージェントが解説】
どういう企業が向いているのか調べたい時のツール
ミイダスの年収診断が面白いと思います。
・自分がどれくらいの年収が目指せるのか(目標目安)
・同世代の年収平均がわかる
・企業から面接確約オファーが届く
など、無料サービスにしては優秀で、サイトやアプリのUIもイケてますね。結構高い年収出ることもあるので、よければ無料診断やってみてください。
自己分析については、無料ツールを纏めたこちらの記事をご参考ください。
【自己分析のやり方】簡単無料の診断ツール3選&使いこなしノウハウ
参考情報
キャリアリティでは、転職に関する記事をロードマップにまとめています。
転職活動のステップごとにカテゴリーを分けているので、何かのお役に立てば嬉しいです。

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