【初心者向け】面接のマナーを転職エージェントが解説

こんにちは、仁井です。
普段は転職エージェントとして働いています。

面接のマナーって色々あるみたいだな。
でも、具体的に何をどう気をつけたらいいんだろう?
こんなお悩みを解決する記事を作りました。
社会人経験の長さに関係なく、よくいただく質問ですね。
記事の内容
人物懸念でお見送りにならないために、面接のマナーを解説する
記事の信頼性
老若男女の面接対策に協力しつつ、面接官の経験もあります。
また、自身も2度の転職経験があります。
読者さんへの前書きメッセージ

なんか‥マナーとルールがごっちゃになってる情報サイトがあるなあ。
というか反対意見の主張もあったりして、見ていて迷う方もいるだろうなあ。
こんなことを思ったので、転職エージェントの現場目線で記事を作りました。
記事を読み終えたゴールは、あなたが面接で「良識を持った方だ」と評価されることです。
それでは、さっそく見ていきましょう。
転職面接のルールとマナーの違い
- ルール:法律のようなもの。「守らなきゃ、社会人としてアウト」
- マナー:良識のようなもの。「守れたら、社会人としてイイね!」
こんな感じで認識されると良いかと思います。
面接のルールについては、『面接ルールを守って、「勝てる面接」の土台を作ろう。【転職術】』で解説しています。併せてご参考ください。
マナーの基準は面接官次第
読者さんはネット上に溢れている情報を、たくさん検索されていることでしょう。
眺める中でこう思いませんでしたか?

「●●はNG」という発信と、「●●はOK」という発信がある!!
どっちが正しいんだ‥。
理由は、マナーの判断は面接官次第で変わるためです。
- 「人と話すときに、スマホを触るのはOKか?」
- 「店員さんから商品を受け取ったらハッキリお礼を伝えるか?」
- 「人と話すときに、脚を閉じているか?」
日常シーンでも、上記を良し悪しとするかは人それぞれです。
つまり、マナーに100%の正解はありません。読解力や空気を読む力が必要になります。
”ポジショントーク”で過激な発信をする方には要注意ですね。
マナー=面接官の心証を考えた言動
この記事では「マナー=面接で絶対評価が上がりやすい良識」と定義します。
全ての面接に適用できないかもですが、知っておけば損しないことを抜粋しました。
転職エージェントとして様々な企業の面接と関わった上での見解です。ひとつの判断材料として、ご参考ください。
面接開始直後のマナー
2020年から面接の常識が変わりました。web面接の台頭です。
対面の面接とweb面接で、それぞれ気になるポイントが違ったりしますよね。
よくあるケースを3つ挙げて、マナーのお話をしていきます。
複数名の面接官相手から名刺を受け取ったら
対面での面接時に困る事の代表格ですね。
緊張されると思いますが、焦らなくて大丈夫です。
以下の準備・対応で切り抜けましょう。
- 名刺入れを買って面接に臨む
- 受け取った複数枚の名刺の肩書きを見る
- 役職者っぽい人を名刺入れの一番上に乗せる。さらに名刺入れを一番左側に置く
- 「偉い順」が分からなければ、名刺入れは閉まって対面した席順に名刺を横に並べる
名刺を縦に並べなければ、マナーとしてはOKです。
名刺を受け取るとき
自分の名刺は渡さなくてOK。(辞める会社なので)
両手で受け取りつつ「頂戴いたします」と伝えましょう。
30代以降でこれが出来ていないと、「ちょっとマナーがなってないな」と思われてしまいます。
お茶を出されたら
出された瞬間に一口飲めたらGOODです。
厳密に決まっていることではありませんよ。相手の心証を良くするための戦術です。
想像してみよう: ・同僚に渡したお菓子が、ずっと机に置かれていたらどんな気持ちになる? ・一方で、渡した瞬間に食べてくれたら、どんな気持ちになる?
面接が始まると、話す&聞くで精一杯
つまりお茶を飲むタイミングを逃します。
帰り間際に、慌ててゴクゴク飲んだとしましょう。
すると‥相手も心なしか「なんか悪いことしちゃったな」となります。

ちなみに筆者は、麦茶以外の●●茶が全般ニガテ‥。
しかし面接では緑茶や烏龍茶、ジャスミン茶などが定番。
腹を括って「鼻で息しないで飲む」で対応していました。
最初に一口飲んでおけば相手に気を使わせません。
しかも「渡したものを受け取ってくれる人」という印象を無意識に与えられます。
お茶作戦は第一印象に効きます。 「攻めのマナー」として覚えておいて損はありませんね。
マスクは外すべきか?
web面接と対面面接、いずれでも浮上するギモンです。
筆者としては、以下の対応が望ましいかと考えています。
- 対面の面接:名乗る始めの一言だけマスクを外す。そして「マスク付けながら失礼しますが‥」と言いつつ装着して自己紹介などを始める。
- web面接:自宅なら付けずに。自宅以外の個室などで面接を受ける場合は、対面の面接と概ね同じ対応。
マスクを外して会話を続ける必要はない

マスク外さずに喋って、失礼じゃないかな?
こう不安に感じる方もいますが、問題ありません。
飛沫感染防止のために、対面面接ではマスク着用必須と思ってください。
一瞬マスクを外す意味
心理学的には、おでこを出していると「偽りがない、誠実な方」という印象を与えます。
顔が隠れてない=信頼に足るらしいですね。
挨拶の一瞬だけでも顔を見せておくことは、戦術として有効といえます。(もちろん、強制ではありません!)
慎重に攻める場合のセリフ
たとえばこんな感じで話せば、非常識とは思われません。

ご挨拶のため、一瞬マスクを外します。
●●と申します。本日は貴重なお時間をいただきありがとうございます。
ここからマスク着用で失礼しますが、どうぞよろしくお願いいたします!
一瞬を「少しの間」とするかなど、言葉選びは読者さんの話しやすいものに変えてくださいね。ニュアンスが伝われば幸いです。
飛沫感染防止に努めることは大前提です。 同時に、あなたの顔を見せることも大切です。

あなたの人生がかかっています。
有効そうなことは失礼のない範囲で積極的に試していきたいですね!
会話中の面接マナー【話し方・聞き方のススメ】

面接ホント苦手なんです‥。
何を聞かれているか、自分でも何を話しているのか‥途中で迷子になっちゃうんですよね。
年齢関係なく、面接では緊張します。
この章では、緊張を乗り切るための面接マナーを紹介します。
守りのマナー=面接のコツのようなものですね。
「ノンバーバル・コミュニケーション」
和訳では「非言語コミュニケーション」です。
日本語や英語といった「言葉意外」の、ボディランゲージ全般を指します。

あなたの周囲にいる”話の上手な方”を、一人思い浮かべて下さい。
おそらく、ノンバーバル・コミュニケーションをうまく活用されている方のはずです。
あらゆるシーンで使える
- 友人との会話
- 社内外での会話
- 面接での会話
全てに使える心理学的テクニックです。
面接が苦手な方は、とにかく緊張してうまく話せない自分を嫌ってしまいます。
自分を守るためのマナーとして、ノンバーバル・コミュニケーションをうまく活用していきましょう!
なぜ有効なのか
メラビアンの法則では「あなたの話が聞き手に与える影響」を示しています。
言語情報はわずか7%で、視覚や聴覚に訴えかける方が有効なんです。
‥いかがでしょう。7%しか伝わらない世界で奮闘したいですか?
ライバルの話が100%伝わる状況では、あなたは700%頑張る必要があります。無茶難題ですよね。
ノンバーバル・コミュニケーションについては『全てのケース面接の対策ができる!フレームワークと対人心理学の理論』でも詳しく紹介しています。よければ併せてご参考ください。
ノンバーバル・コミュニケーションを駆使しましょう。
たとえあなたが緊張していても、関係なく面接官に話が伝わります。
その①:話す時は「身振り手振り」を加える

手を膝に置いて喋っている方。
ハッキリ言って、損してます。
面接官の視覚に訴えかけなければ、あなたの話は伝わりません。
発言の際は相手に見える位置まで手を上げて、どうぞ好きなように動かして下さい。
web面接も同じで、意識的に画面に手を映り込ませましょう。

そんなこと言われても、実際どう動かせばいいのか分からない‥!
こう悩む方は、Youtubeで「プレゼン」と検索して下さい。
こちらとか、シュールですが勉強になりますよ。(最高の身振り手振りです)
その②:聞く時は「表情・頷き」を加える
相手の話を聞く際も、意識的にノンバーバル・コミュニケーションを駆使しましょう。
- 意識的に、口角を上げる
- 時折、目を細めたり丸めたりする
- 話の節目や、「これが言いたかったんだろうな」という頃合いで、ゆっくり頷く
- 熱い話、真剣な話をしているようだったら、ちょっと前のめりになってみる
- 自虐的なこと、ジョークっぽいことを言ったら、さりげなく声を漏らしながら微笑む
もしかして、これらは「温かい人柄の方がやることだ」と思っていませんでした?
全然違います。上記は全て技術であり、聞き手の上級マナーです。

身近な「聞き上手」の方を一人思い浮かべて下さい。
きっと、上級マナーを習得しています。
実は、話す際のノンバーバル・コミュニケーションよりも簡単です。
動作だけ知っておけば、さほど意識せず”反応するだけ”ですからね。
話す・聞くに関しては、以前に音声配信でも解説しました。良ければお聴きください。
転職エージェントを使うと、無料で面接のフィードバックがもらえる
転職活動の際は、転職エージェントの利用がオススメです。
あなたの面接の出来栄えについて、フィードバックがもらえるからですね。

頑張って面接受けてるんだけど、なんか通らないんだよなあ。
これって自分の経験が問題なの?それとも受け答えが悪いの?そもそも応募の方向性が見当違いなの‥?
転職活動を一人で行っていると、この疑問がいつまでも解消されません。
ただでさえ本業で疲れている中で、面接で落ち続けると気持ちへの負担も大きくなります。 もし離職中でしたら、とにかく焦りますよね。
苦労の絶えない転職活動で消耗し続けるのって、辛くありませんか?
大半の転職エージェントは無料で使えるので、プロに伴走してもらう方が負担が少ないですよ。勇気ももらえますし。
面接フィードバックが丁寧なエージェント【マイナビ・doda】
転職エージェント目線で、ぶっちゃけでお話しします。
もし面接に不慣れな方でしたら、使うエージェントは『マイナビ』と『doda』を優先しましょう。
エージェントの私が2社をオススメする理由を、簡単に3つ挙げます。
- 最大手のリクルートを追いかける立場で、「顧客に寄り添うこと」でサービスの差別化を図っています。
- 同業の中では「大手・有名サービス」の部類に入ります。紹介できる求人数もそこそこ多く、アドバイザーの層も厚いです。
- つまり中小エージェントに比べてあなたに応募選択肢が多く、担当者と話が合わなければ担当変更も容易です。
マイナビは20〜30代向け、dodaは全年代に対応しています。
利用は無料なので、せっかくなら強力な味方をつけて転職活動した方がお得ですね。
面接合格のための参考書籍
今はYoutubeで見れる無料情報の質も高いです。
なので無理して買わなくてもOKです。

「面接以外でも役立つから、買っても損はないなあ」と思う書籍を2つだけ紹介しますね。
相手の気持ちが分かれば、「意味不明で焦る」というリスクが減りますね。
無茶難題ではなく、「できそう」と思えることから試すのも、立派な第一歩だと思いますよ。
この記事のまとめ
今回は、面接のマナーについて解説しました。

明確に言葉にできていなかったけど、言われてみれば確かに!
こんな風に思う内容も多かったのではないでしょうか?
実際のところ‥この記事で解説したマナーを守れていないライバルはたくさんいますよ。なので、最後まで読めたあなたは一歩リードしました。

面接には攻めと守りのマナーがあるんだな。
知っておきさえすれば、あとは実践して慣れるだけだ。
面接は緊張するけど、マナーはなんかお守りみたいな感覚で役に立ってくれそうかも。
こう思えたら、面接で「人柄を懸念」を理由に落ちるリスクはグッと減りますよ。
あなたが思うままの面接を過ごしていただき、今後のキャリアを自分らしく歩んでくださいね。
最後に、併せて読むと捗りそうな記事をまとめます。ご参考くださいませ。

面接ルールを守って、「勝てる面接」の土台を作ろう。【転職術】
転職面接のルールを正しく知ると、即お見送りのリスクが一定防げます。注意しておくべきことを事前に確認しておきましょう。服装や髪型、カバン、当日の受け答え、SNSなど転職エージェントが細かく解説します。

全てのケース面接の対策ができる!フレームワークと対人心理学の理論
この記事では、コンサルや投資銀行、商社でよくあるケース面接の対策について解説しています。ケース面接とフェルミ推定の違いについて触れつつ、ロジカルシンキング・ラテラルシンキング・対人心理学の理論を用いて出題予想ができないケース面接の万能な準備方法をお伝えします。
参考情報
転職に関する記事は、ロードマップとしてまとめています。
応募や書類、面接など転職活動のステップごとにカテゴリーを分けています。

転職活動の完全ロードマップを「現役転職エージェント」が解説する
転職活動のお困りごとを全て解決する「転職活動ロードマップ」を作りました。現役の転職エージェントの知見をフル活用して、全ての記事を無料公開しています。転職の情報収集や対策にお役立てください。

ひとりの転職エージェントの見解ですが、何かのお役に立てば嬉しいです!
読者さんが後悔のない社会生活を送れますよう、祈っております。