面接必勝!転職理由の作り方【サンプル回答付き】

面接での転職理由をどう伝えようか悩む方からの相談はとても多いです。
実際、面接では企業がシビアな目線であなたの価値を確かめにきます。

・面接で、転職理由ってどう言えばいいのかな?
・怠け者だって思われたら不採用だよね。でも辛いのが本音だしな。
こんな悩みを解決する記事を作りました。
今回ご紹介する「転職理由の作り方」を読めば、意地悪な面接官に当たっても、颯爽と面接を切り抜けることができますよ!

▷ 大手人材企業にて、社会人向けにキャリアコンサルを行っています(現役プロエージェント)
▷ 人材業界6年目、延べ3000名以上のキャリア相談を受付。
▷ 以前はブラックベンチャーで営業課長。月残業250時間で消耗経験もあり。
いざ面接となると、「本当にこれで合っているのか?」と悩むことが多いかと思います。
この記事が、少しでも参考になれば幸いです。
転職理由は本音でOK【面接は通過点】
転職理由をうまく伝える方法、について悩んでいる方へ。
結論からお伝えすると、転職理由は本音でOKです。
理由は、以下の通り。
・嘘をついても、見え透いてしまう(バレる、落選)
・入社後にミスマッチになるかも(早期離職は最悪)
・自分の本音を理解すれば、企業選びで失敗しない
面接は、あくまでも通過点です。
面接中に本音を偽っても、いずれ不幸になるのは、あなたと会社です。
入社後も幸せに過ごすために
まずは「自分の本音は、なんだろう?」と考えてみるのが◎です。
※伝え方のコツは後述します。
転職理由の作り方【本音を見つけよう】
転職理由で悩む方は「自分が、本当は何が嫌だったのか?」を考えられていないことが多いです。

こう思う方も、たくさんいらっしゃるかと思います。ただ、もっと考えを詰めていく必要があります。
具体的なやり方をお伝えすると
あなたが不満や不安に思ったことに対して、「なぜ、私はそう思った?」と、3回ほど訊いてみてください。
例)
「この仕事は疲れるから、もうやりたくない。」
現在こんなことを思っていたとして、「何故?」と自分に訊いてみましょう。
「この仕事は疲れるから、もうやりたくない。」
★ なぜ、私はそう思った?
「お客様対応がしんどいし、残業が多い。」
★ なぜ、私はそう思った?
「良いお客様ならいいんだけど、そうじゃないと、ストレスが溜まる」
「夜にプライベートな時間が確保できなくて、疲れて寝るだけの生活はストレスが溜まる」
★ なぜ、私はそう思った?
「多分、接客自体は嫌いじゃないけど、為す術が無くて精神的に追われる状況が嫌だ」
「仕事自体は嫌いじゃないけど、仕事とプライベートのメリハリをつけて、どっちも楽しみたい」
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説明補足 「イヤだ」と感じた理由を見つめてみることで 本当の欲求が見えてきたら、成功です。(ポジティブな気持ちを見つける) ※●●がイヤだ → ▲▲のような状況で働きたい
企業は、面接で何を考えている?【転職理由を訊く理由】

でも、面接でそのまま伝えたらダメだよね?
本音をそのまま伝えていい場合はありますが
やっぱり、出来れば見栄えのいい伝え方にしたいところですよね。
ここで質問ですが、あなたが新しく入社する企業が面接中に転職理由を訊いてくる理由は、なんでしょうか?
ウチの会社に入社してもらっても
・同じことが起こるか、気になるから
・迷惑な人ではないか、気になるから
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企業は、こんなことを思っています。
例えば「人間関係が辛いからです」とだけ説明をした場合、こんな反応を示されます。
「あなたが嫌いな人間が、弊社にいるかもしれない。」
→ いないとは言い切れないから、NGで。
→ 悲観的な人は、NGで。
→ あなたに非があるかどうか定かではないが、他責傾向があるならNGで。
企業に悪気はないのですが、あなたを採用して迎え入れるだけで、お金と手間がかかります。
面接官には理解頂けたとして、発言が会社の基準に達していなければ、落とすしかありません。
面接官が自信を持って社内でプレゼンするためにも、発言内容を「面接仕様」にアップデートできると良いです。
自分を偽らず、企業も納得するためには【転職理由の伝え方】

本音を偽っても、ストレートに伝えてもダメなんだよね?
このような矛盾に気づく人も、多いでしょう。
ですが、ここにも明確に答えがあります。
結論、企業が面接中にこう思えばクリアです。
①「この人は、本当はこんな風に頑張りたかったんだな。」
②「それが、●●な事情で叶わなかったんだな。」
③「ウチの会社で、同じ状況にはならなさそうだな。」
それぞれで意識いただくことは、下記になります。
①:あなたの本音が、ポジティブに伝わること
②:「状況の改善を試みたけどダメだった」と伝わること
③:上記②は、当社では問題にならないと思われること
企業は、せっかく採用した方が早期離職になることは、絶対に避けたいと思っています。
このため、企業が安心して採用するためには、上記の要素が必要だと知っておいてください。
相手にどう伝わるか?を考えながら書き出してみることをオススメします。
【付録】ケーススタディ
実際の文章を見てみることで、コツを掴みやすいかと思います。
そこで、いくつかサンプルで作ったものをお見せします。
今回は、販売・サービス職で働く方という設定でそれぞれ作りました。
・【営業職】に転職する場合
・【事務職】に転職する場合
これからお見せするものが「唯一の正解」ということはありませんが
転職理由を考える上で、方向性の参考になれば幸いです。
ケース1:販売・サービス職勤務 → 販売・サービス職を希望
職種の経験を十分に活かした転職をする場合。
整理する前の転職理由は「上司が嫌いだから」。
悪い例は、こんな感じ。
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・人間関係に疲れました。
・上司と馬が合わなくて、私はもっと頑張りたいのに、これ以上は無理だと思いました。
・違う環境で、一から頑張りたいと思っています。
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では、良い例で言えば・・・こんな感じ。
・私は今の仕事が好きで、今後も同じ仕事を続けたいと思っています。
・ですが、今の会社はSVと店長の好みによって、部下の扱いや評価が変わってしまうことを残念に思っています。
・私はあまり好かれていないようで、歩み寄る努力をしていたものの、結局何を改善すればいいか分からない状況が続いていました。
・店舗はチーム戦だと思うので、私は年齢や職位の違いはあっても、互いに歩み寄って結束力を高めながら働きたいと思っています。
・社内で相談しても解決が難しいことがわかったので、今回の転職を考えました。
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Point: ・嫌いな上司や会社を責めない ・人間関係の不和を解消する努力をしたとアピールする ・「チーム戦」「互いを信頼」「結束」と言った言葉を用いる
ケース2:販売・サービス職勤務 → 営業職を希望
職種の経験を少し活かした転職をする場合。(数字を作る挑戦)
整理する前の転職理由は「昇給しないから」。
悪い例は、こんな感じ。
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・給料が上がらないからです。
・残業も多く、3年頑張りましたが、5万円しか昇給していなくて、残念でした。
・営業は自力で昇級できるので、職種を変えたいと思いました。
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※この言い方で通った企業は、「大量採用&大量離職」を繰り返している可能性が極めて高いです。
では、良い例で言えば・・・こんな感じ。
・接客の仕事自体には、やりがいを感じています。
・しかし、働いた3年を通して5万円ほどの昇給であったことが分かり、私の中で新しい気持ちが芽生えました。
・仕事は好きなのですが、頑張りが収入に反映されることで、より前のめりに頑張れるのではないかと思い始めました。
・来客を待つタイプの今の仕事では、評価制度的に収入UPは限界があるため
・今回は新しい挑戦をしようと思い、転職を考えました。
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Point: ・仕事は純粋に好きで、もっと頑張るために評価を収入に反映させたいという主張 ・営業がしたい、とは表現しない方がbetter(営業未経験=分かったつもりになるなと思われる) ・将来が不安で、貯蓄を増やしたい的な発言はしない(会社に関係ないため)
ケース3:販売・サービス職勤務 → 事務職を希望
職種の経験をあまり活かせない転職をする場合。(内勤への挑戦)
整理する前の転職理由は「体力的にしんどいから」。
悪い例は、こんな感じ。
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・事務職がしたいと思いました。
・今の仕事は販売職で、体力的に長続きしないなと思いました
・デスクワークに挑戦したいと思い、転職を考えました
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では、良い例で言えば・・・こんな感じ。
・私は今の接客の仕事が好きで、お客様のために出来ることが増えると、嬉しく思いました。
・ですが、運営の都合でどうしても帰宅が22時近くになってしまうことや、
・決まっていた休みが急遽出勤に変わってしまうことで、リフレッシュがしづらいことが悩みでした。
・将来のことを考えると長期的に働くことに不安があり、
・私は元々お客様に尽くしたりスタッフを支えることが好きなので、
・この思いを持ったまま働けるお仕事がないかと思い、転職を考えました
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Point: ・事務は激戦区:PC操作やOfficeの実務利用がないと落選率が高い ・「この人に仕事を頼みたい、アシストして欲しい」と思わせることが超重要 ・「尽くす」「支える」と言った言葉を用いる ・プライベートを充実させたい、とは表現しない(会社に関係ないため)
・・・いかがでしたか?
「そういう発想をすればいいのか」と、少しでも参考いただければ幸いです。
転職理由をマスターして、面接へ!
今回は、「転職理由の考え方・伝え方」について解説しました。
慣れない内は考えを煮詰めるのに時間がかかります。
ですが、転職理由は一度考えたら他の会社にも応用しやすいです。
この一度だけ頑張ってしまえば、後々の全ての面接が楽になるということですね。
また、本記事の内容通りに、自分の考えを整理できているライバルは少ないです。
(転職エージェントとして、日々様々な個人の転職理由を聞いています。)
ライバルとの差別化ができれば、面接合格に近づきますね。
今回お伝えした手順で、あなたの本音を見つけて、整理してみましょう。
「転職理由」で面接防止になるだけでなく
転職理由の回答によって、高評価を得られるかもしれません。
参考情報
キャリアリティでは、転職に関する記事をロードマップにまとめています。
転職活動のステップごとにカテゴリーを分けているので、何かのお役に立てば嬉しいです。

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読者さんが後悔のない社会生活を送れますよう、祈っております。